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待てばカイロの日和あり #3
(#2のつづき)今回はもともと一人で行く予定だったところ、なんだか親が来ることになってしまったので(しかも母だけ―まあうちの両親が二人で行動することはほぼありえないが・・・)「鉄」な旅にはならなかったのですが、一応列車には乗ってきたのでご紹介します。エジプトの列車ってあまり知られてない気がするし。

  ちなみに乗った区間は、ルクソール―アスワン(昼)、アスワン―カイロ(夜行)です。
 ルクソールから乗るときは切符買うのに一苦労。まあかなり並ぶだろうな、と思ってはいたが「並ぶ」というより怒号の飛び交う謎の混乱状態をきたしており、とにかく窓口に手をねじ込んで金を渡した奴が勝ち。というわけで俺もエジプト人とともに窓口に殴り込みをかける。しかも窓口のオヤジがまったくやる気ない。そんなわけで俺も「おいコラこのクソじじいアスワン行きさっさと売れよゴルァ」とか叫ぶ。しかしそんな中でも、女性がくるとみんなさっと引くのには正直驚いた。「これがイスラムの教えか・・・」でも誰も祈ってなかったけど


待てばカイロの日和あり #3_a0016192_63171.gif<エジプトの鉄道・データ>
 アフリカ大陸最初の鉄道。1856年にカイロ―アレキサンドリア間が開通(ということは、日本より16年早い)。ナイル川流域に総延長約4400kmの路線を持ち、カイロ近郊の地下鉄以外は非電化。旅客輸送密度は日本に次いで世界2位だそうです(らしい)。
(写真はエジプト国鉄のマーク。アラビア語を図案化?)

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 <アスワン駅にて>
 アスワン駅に入ってくる列車・・・といいたいところですが、これは入れ替え中です。この機関車は入換用(と思われる)。水色に赤・白・黒のライン(エジプト国旗色)が入ってます。本線用は薄いグレーに同じ色のラインが入った箱型のディーゼル機関車でした。写真は撮れてないんですが・・・。ちなみに、イギリスの影響だと思うが駅のホームは日本のように高いです。

待てばカイロの日和あり #3_a0016192_5485732.gif<エジプト国鉄の夜行列車>
 エジプト国鉄の寝台車(1等)。白地に緑ラインで何となく日本っぽい。白+緑塗装のほかにも、同じ塗り分けで白+赤塗装があって、こちらは座席車のよう。この客車はおそらく東欧のhalberstadt型の同型車ではないかと思うんだが・・・。車内はヨーロッパの寝台車と同じです(むしろキレイ)。

待てばカイロの日和あり #3_a0016192_551897.gif これも寝台車。上の車両より古いと思われます。客車の塗装は何種類かあって、グレーに窓周りが水色(一番上の写真参照)はたぶん普通列車用。急行・特急用と思われる古い客車はグレー+赤・白・黒ラインでした。客車のリニューアルをしていると思われます。あと、フランスの「ミストラル」タイプのステンレス客車もありました。もしかしたら中古か?


<カイロの地下鉄>
 カイロには今のところ、地下鉄が2本通ってます。1号線(エル・マルグ―ヘルワーン)はフランスの技術で作ったと思われ(明らかにフランスっぽい)、ゲージは1435mm、架線集電。日本の通勤電車よりもはるかに大型の4ドア電車(車体幅3mはあると思う)が9両編成で、かなりの頻度で走ってます。それでも常時満員。
待てばカイロの日和あり #3_a0016192_611394.gif
 写真はショブラ―ギザを結ぶ2号線。途中でナイル河底トンネルを通ります。2号線は軌間1435mm、第三軌条集電(銀座線・丸の内線と同じ)。車両は18m、片側4ドアでエアコン完備、なんとインバータ制御。ドア開閉の時に鳴るチャイムが丸の内線とそっくりです。窓枠が日本の車両っぽいので調べてみたら日本製だった(近畿車輛)。地下鉄は駅構内も明るいし、一人で乗ってる女性客もけっこういました。そういう点での治安はヨーロッパの都市より良い気がする(駅にはマシンガン持った警官&兵士がいるし)。「サダト」だの「ムバラク」だのといった大統領の名前のついた駅があるのも面白い。日本で「中曽根」とか「コイズミ」駅とかつくらないよなあ。

 カイロには、近郊のヘリオポリス方面に行く路面電車もあったんですが、これは乗れなかった。次回はぜひ乗ってみたいところ。
by amai_mikan | 2004-12-05 06:49 |
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