<   2005年 12月 ( 9 )   > この月の画像一覧
行く年来る年
 いろいろあった2005年ももうすぐ終わりです。
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  それじゃみなさん、よいお年を。

  <2005.12.31 小田急小田原線 開成-栢山>
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by amai_mikan | 2005-12-31 18:52 | 雑記
羽越線事故について #2
 少しずつ状況がわかってきているようです。列車は一度大きく傾き、復帰した直後に脱線転覆

 原因は突風ということで固まってきているようだが、どういう方向からの風を受けたのかが原因の解明には重要な点になるでしょう。下でも書いたが、例え高速走行中とはいえ、平均40tある物体を単純に横風だけで浮き上がらせるのは20m/sの風では難しいだろう。例えば、最初から飛ばそうと思って造られている飛行機だって、約50tのB737型機でも離陸するのに200km/h以上の速度が必要なわけだ(だったと思う)。過去の強風による脱線事故もだいたいはある程度高さがある軌道上(=下からの吹き上げが起こりうる)場所で起こっている。レールに載った列車を倒すのにはある程度強い横圧が必要でも、レール面から10cmも浮いてしまえば必要な力はかなり小さくなるだろう。

 今回の事故は列車の走行中に起きているわけだし、自然災害的な面が大きいとしても(予測不可能な突風であったとしても)結果的にはJRが責任を免れることはないと思うが、今の段階からすでに「人災」にしたい人たちがいるようだ。12/27付毎日新聞社説:特急転覆 安全管理で浮ついてないか
風速25メートルで速度規制、30メートルで運転中止--というマニュアルに違反していない、との説明にも納得しがたいものがある。設置場所が限られた風速計に頼っているだけでは、危険を察知できはしない。五感を鋭敏にして安全を確認するのが、プロの鉄道マンらの仕事というものだ。しかも86年の山陰線余部鉄橋事故などを引き合いにするまでもなく、強風時の橋梁が危ないことは鉄道関係者の常識だ。ましてや「いなほ」は秋田県の雄物川では風速25メートル以上だからと徐行したという。現場では計測値が5メートル低いと安心していたのなら、しゃくし定規な話ではないか。

 はっきりいって、こういうことを言っているから事故はなくならない。システムで防げるものをシステムで防いでいないから事故は起こり続ける。本来、ここで述べられるべきは「規制の基準がこの現場にふさわしかったかどうか」だろう。「突風とは言いながら、風の息づかいを感じていれば、事前に気配があったはず」だそうだが、78年の東西線荒川中川橋梁の事故では、特に事前に強風が吹いていたわけではなかったそうだ(竜巻だったらしい)。さらにいえば、計測値で5mというのはけっこう大きな差だろう。

 尼崎のときもそうだったが、物理的な現象としての事故原因と、それを引き起こした「遠因」としての事故原因(人的ミス)が混同されているケースが多い。それは飛行機事故でもだいたい同じだ。
 今回の事故に関して、尼崎脱線事故の遺族の人たちがコメントを出している。俺はその内容にははっきりいってあまり賛同はできないけれど(現段階では尼崎事故のような明らかな過失がないから)、でもその人たちがコメントを出すことについては理解できる。俺だって遺族だったら同じ行動を取るだろうし。

 でも、報道機関は事故の「当事者」ではない。当事者でもなく関係者でもない、それでも事故について扱おうとする人間に求められるのは、起こった物事を冷静に分析することじゃないのか?今のところ、事故の原因ははっきりしていない。速度と風による脱線の因果関係もはっきりしない。もし風に対する備えが不足しているのが原因なら、それを仕組みとして確立していないことが批判の対象になるべきであって、規則に従っていたにも関わらず「五感を研ぎ澄ませていなかった」のが悪い、などと叩くのはくだらない精神論以外の何者でもない。

 「誰々が悪かったから」ではなく、経過としてどういう原因で事故が起きたのかがわからなければ、再発は防げない。

 追伸(1/3):現場を含む約8キロの直線上で防雪柵が折れて飛ばされたり、砂防林がなぎ倒されたりしていたことが新たに判明。竜巻の可能性が高いようだ。これで毎日の論説委員はますます立場がないな。
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by amai_mikan | 2005-12-28 03:44 | 雑記
羽越本線で特急が脱線転覆
 残念なことにまた大きな鉄道事故が起きてしまった。
JR羽越線で特急が脱線転覆。最新情報では2人が亡くなり、まだ数人が車内に取り残されているようだ。

 脱線した列車は秋田発新潟行き「いなほ14号」(上沼垂運転所所属の485系3000番台6両編成)。現場は砂越―北余目間の第2最上川橋梁付近。事故発生は午後7時15分ごろとのことなので、約1時間10分の遅れということになる(定時だと酒田18:00発―余目18:08着)。

 運転士は「鉄橋上で異音がした」「突風で車体が浮いた」と話しているということで、どうも突風が原因の可能性が強いようだ。過去に強風で列車が脱線した例としては、1978年の営団東西線荒川中川鉄橋での脱線事故(強風で鉄橋の中で転覆)や1986年12月の国鉄山陰線餘部鉄橋での事故(強風で回送列車が転落、鉄橋下の工場を巻き込んで5人死亡。ただしこれは運転を規制すべき風速だったのに規制していなかった)が思い出される。風速での規制は、風速25m/秒以上:抑止(運転をやめる)、20m/秒以上:25km/h以下で徐行、のはず。ちなみにこのへんはもともと風が強いところのようで、風力発電をやっていたりする。

 仮に強風が原因だとして、規制値以下なら問題ないとされているわけだし、ダウンバーストとかだったら対策はなかなかむずかしいんじゃないかとも思える。「軽量化が・・・」という意見が恐らく出てくるだろうが、この列車に使っていた485系は国鉄時代の車両で、一番軽い車両でも40t以上ある。
 ただ、単純に横風だけで列車が転倒するかというとそれはけっこう疑問。鉄橋の構造としては、今回の第2最上川橋梁や荒川中川鉄橋、餘部鉄橋はどれも開床式(線路の下に砂利とか路盤がなく鉄骨だけの構造、要はスカスカ)なので、強風の場合下から持ち上げる力もかなり働いていると思う。戦前、東横線の渋谷近くの高架(開床式だった)で少し強い風が吹くと、床にある点検用のふたが吹き上げられて困った、というのを読んだことがある。もし都市部の路線にあるような閉床式(普通の高架線みたいな形)の鉄橋だったらどうだっただろうか?
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by amai_mikan | 2005-12-26 01:54 | 雑記
christmas express
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Happy Christmas!

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by amai_mikan | 2005-12-25 03:03 | 雑記
All aboard!
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 しばらく前のことなんですがついに3線式Oゲージを購入してしまいました。3線式Oゲージというのは超簡単にいえば100年近く前に電気式の鉄道模型が誕生したころから変わらずに続く線路幅32mmで集電用にレールが3本あるシステムの鉄道模型のことです。Z、N、HOm、HOとそれぞれ数は少ないながらもすでに3スケール4ゲージを所有する近鉄のような俺ではありますが、はっきりいって3線式Oゲージには以前からやたらと惹かれるものがあり、いつかは手に入れよう、と思っていたのです。だがしかしやっぱり値段が、とか買っても走らせる場所ないべ、などと思いつつ本なんかを見てるとでもやっぱ欲しいかもいや欲しいもうこれは買うしかない、というわけである休日に突如として購入を決意。時すでに陽は傾きつつあったが長野新幹線に飛び乗り東京は神保町にあるOゲージの専門店はぐるまやさんを訪問したのでした。

 やっぱりはじめはベーシックな基本セットですよね、というわけで3線式Oゲージのトップブランド(だと思う)ライオネルのセットを購入。ちなみに購入したのは"Texas&Pacific The Eagle set"というやつで、その名の通りアメリカはテキサス&パシフィック鉄道の看板特急「イーグル」塗装の蒸気機関車と荷物車+コーチ+展望車、それに楕円エンドレスの組めるレールとコントローラーがセットになった豪華版です(というかセットはこれしかなかった)。覚悟はしていたが単純に値段の問題でいうと高いといって差し支えないお値段、というか予想よりも高く実はうちの1月分の家賃より高い。とはいえ欲しいものは今買わなくてもどうせいずれ買うことになるのである。ということで近くのコンビニATMに走った。即断即決する俺クール。持ってくるのは大変でしたが。
 
 そんなわけで俺の部屋にアメリカンな香り漂う3線式Oゲージ鉄道がやってきたわけです。結果的にいうとこれはかなり楽しい。まさにお買い得、バリューフォーマネーです。もう最近は深夜仕事から帰ってくるなり毎日のようにコイツを動かしております。今のところ単純な楕円エンドレスのレールを走らせるだけですがそれでも楽しい。スペースもそんなに必要ないです。というかむしろNゲージより狭くていいくらい。

a0016192_345472.gif アメリカンスタイルの(アメリカの鉄道なんだから当たり前だな)蒸機。T&Pに本当にこのスタイルの蒸機がいたかどうかは知りませんがまあそんなことはどうでもいいでしょう。テンダーまで含めて全長約50cmの堂々たるボディはダイキャスト製ですごい重量感(実際に重い)。サウンド機能がついていて、シュッシュッというブラスト音のほかにコントローラーからの操作で汽笛、アメリカの列車らしくベルも鳴らせます。とまあここまではけっこうよくある機能だと思うのだがコイツはなんと停車中に汽笛を鳴らすと機関士が「ナントカカントカ?」と運行指令に英語で問いかけ、指令のディスパッチャーが"please stand by"とか"you're clear for departure"と返事をする、という機能まであって、これがなかなか面白い。機関士の人形を乗せたいところだ。煙突から煙も出ます。といってもまあタバコの煙くらいの量ですが。というか室内であんまりモクモク煙吐かれても困るわな。


a0016192_3462323.gif 客車は窓に乗客のシルエットがあってクラシカルな模型の雰囲気を漂わせております。車内の照明は(機関車をニュートラルにしておけば)停車中でも点灯。他のゲージでは特に点灯にこだわらない、というかむしろ妙にチラチラしたりするとむかついて取り外してしまったりする俺ですがこのぐらい大きいと楽しい。夜汽車の雰囲気。酒飲みながら走らせているととてもいい気分になれます。連結器はごつくていかにも「連結器!」というメカっぽさがあります。専用の電磁石を使うと自動で切り離し可能で、まあこれは今となっては珍しいもんではないがライオネルがこれを開発したのは1945年だそうだ。そんな時代に模型の連結器なんか開発してる国と戦争したらそりゃ負けるよなあ。


a0016192_347153.gif コントローラーもアメリカンレジェンドな雰囲気を醸し出しております。この昔の黒電話とかでかいラジオとかみたいなデザインが素敵。ちなみに右のオレンジ色のがスロットル・レバー。カーブがかなり急ということもあってどうしてもスピードが落ちやすいので速度を一定に保とうと思うとレバーをけっこう頻繁に動かさなきゃいけないのですが、それがいかにも運転してるという感じでよい。

 思ったんですが、これは「鉄道にはそんなに興味ないけど鉄道模型はやってみたい」というような人にはとても向いてるんじゃないかと。ZもNもHOもそれぞれ良さはあるんですが実物をそんなに知らなくても楽しめる、というか模型それ自体としての面白さ、動く機械としての魅力という点では一番のような気がします(いやまあGゲージとかは持ってないのでわからないけど)。特に団塊世代のおとーさんの定年後の趣味としてはノスタルジアをくすぐる部分もあるのでいいんじゃないだろうか。Nだと老眼には辛いだろうし。

 ちなみに安普請のわがアパートでは階下に走行音が響くだろうということで、前に書いたNのレイアウトと同様に緑の薄いカーペットを買ってきてその上に線路を敷いてありますがけっこういい雰囲気です。建物なんかも欲しいところですが今はNYのイエローキャブのミニカー(以前あった月刊のタクシーコレクションみたいな本の付録、1/43なので違和感ない)と小さいクリスマスツリーを置いてあります。段ボールで簡単に駅でも造ってみるか。とりあえず線路関係ではポイントが欲しいところ。車両はアメリカっぽい派手な貨車があるといいかも。でも前にこれを買いに行ったときに超かっこいいNYの地下鉄車両があったんだよな…

 しかし部屋が線路だらけです。
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by amai_mikan | 2005-12-19 02:42 | 模型
revolution
 大阪市の関市長がマニフェストを発表。市営地下鉄・バスの公設民営化も含まれているとのこと。ごみ事業の独立行政法人化のほうが一般的にニュースになるのはまあわかるんですが、あの大阪市が市営交通の運営を民間委託するというのは実は歴史的転換ではないかと俺は思う。
 よく「市営モンロー主義」とか言われているとおり、大阪市は歴史的に市内交通は市で運営するという考えがあったようです。路面電車も地下鉄も最初に公営でつくったのは大阪だった。なぜか手元にある「大阪市営交通90年のあゆみ」(財団法人大阪都市協会発行)によると、
 大都市のなかで、唯一大阪市だけが市内交通の市営主義を貫いてきました。その理由について、当時の2代目鶴原市長は「市民生活に重要な影響を及ぼす公益事業が、利益追求の一方に傾く民営では、料金高と設備不良を招く危険があるから不適当である」とし、「市営電車事業に収益があれば、人口増に伴う道路、上下水道、学校等の新設・改良など、税収入だけでは追いつかない都市建設費に充当してまちづくりを進めていくことができる」と主張したのです。

 ・・・だそうだ。ちなみに文中の「市営電車事業」は路面電車です。実際、かつては電車の収益で道路整備ができたようだ。とはいえ大阪市交通局は昭和40年代にはすでに赤字で財政再建団体の指定を受けていたりするので、はっきりいってこの考えはずいぶん前に通用しなくなっていたと言える。
 海外では公営交通の運営を民間委託した例はけっこうあるので、俺的には大阪市がどういうシステムを採るのかが注目。もしかしたらフランスのconnex(名鉄岐阜市内線の引継ぎに名乗りをあげた、世界各国で公共交通を運営する企業)とか、外資が参入するかも。これがうまくいけば他都市にも波及するかもしれない。

 ただ、第三セクター鉄道と同じで、公営交通というのは「民間ではできない部分もある」からやる、ってのは忘れないでいただきたいところです。
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by amai_mikan | 2005-12-16 13:59 | 雑記
高千穂鉄道、廃線へ
ついにというかやっぱりというか、高千穂鉄道が廃線になることが事実上決まってしまった。9月の台風14号で橋が何ヶ所か流されて線路が寸断、正直全線復旧はないだろうと思っていたが、一部区間の復旧もない見込みだそうです。自然災害で全線が廃止になった鉄道は北陸鉄道金名線以来じゃないだろうか(何も見ないで書いてるので間違ってたら許せ)。高千穂鉄道は全国の3セク鉄道の中でも経営はかなり厳しい部類(資料によると1999年度の輸送密度は622人、営業損益は7800万円)なのでやむを得ないのだろうが、やっぱり残念だ。日本一高い鉄橋(高千穂橋梁、高さ105m)は一度渡ってみたいと思っていたのだが。また一つローカル鉄道が減ってしまう。

 すでに北海道ちほく高原鉄道、くりはら田園鉄道(宮城県)、神岡鉄道(岐阜県)は廃止が決まっていますが、これから先、各地の第三セクター鉄道の淘汰がけっこうな勢いで進むことでしょう。利用者の減少による赤字はもちろんあるが、これからは車両や施設の維持、更新費が出せずに廃止になる線が増えるだろう。鉄道ではないが、以前某村営バスで話を聞いたらやっぱりネックは車両維持費なんだそうだ。そこのバスは経年8~10年と言っていたが、少しでも延命して使うために、走行距離が長くバスが痛みやすい長距離便の減便、廃止もしていた。三セク鉄道でも国鉄/JRが廃止した路線を引き継いだ線の多くは発足から15年以上経ち、車両更新の必要が出てきている。特に三セクで導入した軽量ディーゼルカーは一般の車両より寿命が短い。実際、今後も生き残るであろう鉄道ではすでに新車の導入が始まっています。一般の民鉄でも上田交通別所線(現上田電鉄)のように、施設近代化の資金が問題で存廃が取り沙汰されている路線もある(別所線は当面なんとかなるだろうが)。今はぎりぎりで運営できていても、これらがネックで将来的に存続を断念する路線がけっこう出てくるのではないだろうか。たとえば高千穂鉄道が災害に遭わなかったとしても、車両更新費用は出せたのだろうか?
 
 ただ、三セク鉄道はそもそも民間で維持できない(けど、地域にとって必要だと思った)から運営を引き継いだのであって、そりゃ赤字は出て当然だろうと思う。もちろん経営努力はするにしても、それは覚悟の上で引き継いだんじゃないのか?それを「赤字続き」「経営難」とか言われてもなんだかなあ、と思う。その他の公営交通サービスについても同じことが言えるけれども。
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by amai_mikan | 2005-12-13 03:38 | 電車
ほくほく線に乗ってみる#2
 (#1のつづき)
 十日町といえば小学校の社会の教科書で「豪雪地帯」の例として載っていた気がする。さすがに11月後半なのでまだ雪は積もっていなかった。駅は高架で雪国の小さな町の駅という感じはあまりしない。ここはほくほく線内唯一の有人駅なので、何か「ほくほく線グッズ」でも売ってないかと思ったが特にそういうものはなかった。やっぱり意外に質素な鉄道なのかもしれない。
 特にどこかに行く目的はないので、駅の反対側に出て適当に商店街を歩いた。俺は適当な駅で降りて無意味に商店街を歩くのが結構好きなのだがこの商店街は開いてる店も多くてうらぶれた感じはしない。この日は朝からなにも食っていなかったのでラーメン屋でもあれば入ろうと思ったのだが、残念ながら飲食関係は全部「準備中」だった。閉鎖されている映画館とゲーセンがあって、ああやっぱ地方都市の映画館は消え行く運命だな、と思ったら中越地震で被災したため営業休止中と書いてあった。だいぶ記憶が薄れつつある(隣県でも)中越地震だが実はまだ1年ちょっとしか経っていない。十日町は比較的被害の少ないところだったはずだが、やっぱり地元はまだまだ大変なんだよなあと思う。

 40分くらいふらふらしてから駅に戻る。商店街を向いているほうの駅舎(北口か南口かわからないが)はJR飯山線と共用(というか、もともと飯山線の駅)になっている。バブル期だったらほくほく線開通と同時に「観光なんとかセンター」とかを併設した無意味に立派な建物になってそうなもんだが、ごく普通の昭和40年代的な駅だった。17時27分の越後湯沢行きで出発。駅を出るとゆるく右にカーブしながら走る。すでに外は真っ暗で、まばらな家の明かりを見ながら高架線を走っていると飛んでいるみたいな感じがする。
 十日町からすぐの「しんざ」を出るとトンネルに入る。十日町の駅でもらってきた「トンネル豆知識」という手作り感溢れるチラシによると、トンネルは全部で14ヵ所あり、このトンネルは全長10472mの「赤倉トンネル」で、JR以外では日本最長だそうだ。ちなみにチラシはほかにもあったがどれも職員がパソコンで作ったと思われるやつでいい味出していた(しかしやっぱり質素倹約というか質実剛健な鉄道だな)。トンネル内の駅「美佐島」(ここだけ唯一乗り降りがなかった)を過ぎて、しばらく走るとポイントを通り過ぎた音がして暗闇の中で停まった。超長いトンネルなのでこの区間でも行き違いができるように待避線がある。この列車の9分後に十日町を出る特急「はくたか17号」があるので、これに抜かれるんだろうと予測。前方に見える信号は、160km/h通過OKを示す「高速進行」(青信号が二つ点灯)を表示している。これは北越急行以外では見られない。しばらくすると特に動いていないのに耳がおかしくなってきた、ということは気圧変化→トンネルに列車進入だな、と思っていると後ろから明かりが迫ってきて特急が通過。確かに早かったが160km/hで通過しているという感じはあまりしない。まあ車内にいるから風圧も音もそれほど感じないのでそう思うのかも知れないが。

 六日町を出て上越線に入ると越後湯沢までノンストップ。車内の電光掲示板にいちいち「石打 通過」とか表示されるのが面白い。18時15分に湯沢に着くと、向かいのホームにさっきの特急の折り返し、18時46分発の「はくたか20号」が停まっていた。これに乗って直江津に戻ろうと思う。「はくたか」はかなり混む、と2ch鉄道路線板のほくほく線スレッドなんかにもさんざん書いてあるので、指定を取ろうとみどりの窓口に行ってみたらあっさり「グリーン車も含めて満席です」。速攻でホームに戻り席をゲット、と思ったらまだ車内清掃中でドアが開いてなかった。

a0016192_4223990.jpg さて「はくたか」です。20号の編成は金沢寄り6両が北越急行、後ろ3両がJR西日本の車両だった。ほくほく線に乗りに来たのにJR車に乗るのもなんだか面白くないので当然北越急行車の方に乗る。北越急行車は「Snow Rabbit Express」のエンブレムが入っているので速攻で携帯カメラで撮影して待ち受け画面にしたりしてみた。実はこの列車には前から乗ってみたくて、限定品の模型も持っていたりする。俺はガキの頃国鉄/JRの特急にほとんど興味を示さないというひねくれたお子様だったのだが、特急料金が払えるようになってくるとJRの特急もけっこういいもんだな、と思うようになってきた。とはいってもこれはJR西日本の車両と色違いなだけとはいえ、北越急行の車両なので私鉄特急なわけだが。
 しかしとりあえず「はくたか」は偉い。なんといっても新幹線以外では日本最高速度で走る列車なのに「スーパー○○」という名前じゃないところがとても偉い。スーパーあずさとかスーパー北斗くらいはまあ許せるが、はっきりいってこういう名前は安易だしスーパーマーケットかよと思う。小田急に「スーパーはこね」ができたときはかなりがっかりした。全然関係ないけど、前に博多から長崎に高速バスで行こうと思ったら「スーパーノンストップ」と「ノンストップ」というのがあって、何が違うんですかと聞いたら「スーパーは途中全部停まりません。ノンストップは○○と○○に停まります」と言われた。それってノンストップじゃねえだろ!

a0016192_423633.jpg まあそれはいいとして、車内は電球色の間接照明でけっこう落ち着いた感じがする。「あずさ」のE257よりは全然いい車両に思える。新幹線の時刻を見ると「Maxたにがわ451号」が34分、「Maxとき329号」が38分に着くので、この2本の客を受けるわけだが、車内はしばらく俺だけでうわさに聞く混雑とは程遠く、なんだぜんぜん余裕じゃねえか、と思う。が、前のほうの階段からダッシュしてくる人がぽつぽつ現れたと思ったらその後ろから怒涛のごとく人波が押し寄せてすぐに満席になってしまった。さすが東京―北陸間の最短ルート、国鉄時代の在来線特急全盛期を思わせる賑わいである。とか思っているとその後も第2波が到来して恐るべき勢いでデッキから通路まで埋まってしまった。さらにその後からも人が続々と現れてこれは乗れないんじゃないかという表情でわずかな空きを求めてあっちこっちのドアを行ったり来たりしている。はっきりいって休日夜の最終「あずさ」でもこんなに混んでるのは見たことがない。というかもはやお盆年末ニュース番組の「帰省ラッシュで混みあう東京駅新幹線ホーム」状態に達している。まさかここまで混むとは思わなかった。っていうか増結しろよと思う。9両では明らかに足りない。
 自分の隣りはおばあさんが座った。なんとなく嫌な予感がしたがやっぱり「座れなかったじいさん」が隣にいてなんとなく席を譲ったほうがよさげな雰囲気が漂う。がしかし、何かの用事の帰りだったら立ってもいいが、今日の俺はわざわざこの列車に乗りに来たわけで、それなのに車窓も見えない通路やらデッキに立たされるのは勘弁してほしいわけです。というわけで悪いが俺は積極的にこのジジババを無視して座り続けた。許せ。やっぱりこういうときはグリーン車の指定でも取っておいたほうがいいのかもしれない。かの内田百間も「用もないのに列車に乗るなら1等がいい」と書いていたと思った。
 
 通路の端から端までデッキのドアも閉まらないくらい人を詰め込んで定刻に発車。動き出してみるとこの車両はけっこううるさい。床下からインバーターの音がうわんうわん響いてくるし線路のノイズが台車を通じてゴリゴリ伝わってくる。静粛性ならさっきの普通電車のほうが全然優れている気がする。が、六日町を過ぎてほくほく線内に入ると静かになった。線路のクオリティが段違いに高いのがこれでもわかる。順調にスピードは上がっているが外が暗いのでどのくらいで走っているのかはよくわからない。が、トンネルに入ってわかった。まるで窓が開いてるかのごとく風が吹き抜ける。特急なので窓は開かないが混んでいてデッキのドアが開いているのでそこから入ってくる。でも確かこの電車は160km/h走行のために気密構造になってるんじゃなかったのか?
 トンネルを出て「しんざ」を通過すると座れなかったじいさんが「しんざだな」と一言。ということはこのジジババは地元民で、恐らく十日町で降りるんだろう。19時09分十日町着。ジジババも含め、驚くべきことにデッキや通路にいた人のほとんどが降りてしまった。ホームは人で溢れていた。いったいあの街のどこにこれだけの人が消えていくのか? 

a0016192_4233173.jpg あとはひたすら30分間疾走して直江津に19時39分着。84.2kmを53分で走っているので平均90km/hを超えているんだからやっぱり早い。せっかくなので先頭か最後尾車の写真でも撮ろうと思ってホームの端に行ったら先頭も最後尾もホームぎりぎりの位置に停まっていて写真を撮れるようなスペースはなかった。これだと増結はなかなか難しい。

 しかしほくほく線、どの列車も意外なほど地元利用者が多いのに驚いた。北越急行というのは開通時から将来がはっきり見えている期限付きの繁栄を約束された線だ。あと10年で新幹線が開通すれば赤字転落は確実と言われている。まあ国で言ったらブルネイみたいなもんである。でも、実は割とやっていけるんじゃないだろうか?まあ実際はそううまくはいかないんだろうが。とりあえず次に来るとしたら「ゆめぞら号」に乗らなくては。

 どうも大変長らくの長文お疲れ様でした。
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by amai_mikan | 2005-12-13 02:21 |
地下鉄の運転台でアイをさけぶ
 東京メトロ東西線の運転士が運転中に奇声

 「アイちゃんが好きだー」と叫んだそうです。いやー面白すぎ。ああアイちゃんが好きなんだなあとしか思いようがありません。西船橋行きを運転中に西葛西で乗客に通報されたということなので荒川中川鉄橋を爆走してるときにトリップしちゃったとかでしょうか。俺も車で高速とか海沿いを走ってるときに無意味に窓を開けて絶叫したりとかするので気持ちはわからなくもない。が営業列車でやるなよ。

 しかしアイちゃんとは誰だったのでしょう。
1:大塚愛 2:高橋愛 3:宮里藍 4:福原愛 5:天才チンパンジー
 あとは運転席のすぐ後ろに好きな人が乗ってて、その人の名前がアイだった、とか。これだとなんとなく美談(そうか?)。

 ちなみに東西線は常時速度照査のATC区間なので運転士が奇声をあげているからといってまあ事故につながることはないでしょう。
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by amai_mikan | 2005-12-03 00:04 | 雑記